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2008年3月17日 (月)

大数珠まわし

気賀の町の小さなカフェで食事した際に、何気なくマスターにこう聞いた

「この辺に古くから伝わる芸能とか神事ってありますか?」

すると…細江の歴史案内人を自称するマスターは、細江に関するいろいろな本を見せてくれ、その中のこんな話に惹かれた私

「ある地域でおばあさん達が念仏を唱えながら、大きな数珠をまわす行事があるんだよ」

Fs_s1053m お借りした「ふるさとよもやま話」という本には地元の古老たちの興味深い話がいっぱい

そのなかに「刑部の観音堂と百万遍念仏」(「細江町の史跡を訪ねて」昭和54年2月号)があった

この念仏は年一回、刑部の聖観世音菩薩の例大祭の時に行われ、二十余人のおばあさんが車座になり、念仏を唱えながら長さ約6メートルもある大数珠をたぐってまわしていくという

車座の中央には唱和する念仏の数え役がいて、木製の道具で数を数えるのだそうだ

この行事は京都をはじめ、全国的にあちこちで行われているものらしいが、もっと調べてみれば近辺でも見つかるかも知れないと思う

村で悪病が発生したり、日照りが続いて農作物などに被害が生じたりすると、村の人が観音堂に集まって百万遍念仏を唱えたという

他の地域のこの「数珠まわし」を調べてみると、大体同じような由来(村の無病息災を祈る)を後世に伝えている

わたしたちの生まれた地域には、まだまだ知らない行事があり、それは細々と人知れず継承されていることに改めて驚かされる

自分のためだけでなく、共に生活している地域の仲間のために、一心に念仏を唱え、大きな数珠を隣から隣へとまわしていく光景を頭の中に浮かべてみるcloud

遠い昔…厳しい状況の中でも、いたわりの心でしっかりつながっていた人々の心に、少しだけ触れられた気がする

細江には驚くほどの数の史跡や神事、芸能があるらしい

…とすれば、この天竜川水系全体には一体どのくらい未知の世界が広がっていくのだろう

その道の膨大な広さに溜息すると共に、探検する楽しみが増してきた私でもあるnote

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