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2008年4月25日 (金)

天狗考その1・面の由来

私たちにも馴染みの深い面に「天狗面(てんぐめん)」があります。そして馴染みの天狗と言えば、秋葉山の天狗…秋葉山三尺坊(あきばやまさんじゃくぼう)でしょう。

江戸中期の書によれば、日本全国の山々には48種類、十二万五千五百の天狗がいるとされ、鼻高天狗で大天狗は特に魔王と呼ばれたようです。

元人間の大天狗は、『信濃名僧略伝集』によれば信濃国下高井郡穂高村出身で、信州戸隠山や越後守門岳で修行し天狗となったと書かれています。そのとき純白の霊狐が現れ、これに乗って定住地を探し秋葉山に住み着いたといいます。

皆さんは天狗にどういったイメージを持っているのでしょう?

Tengu 赤い顔に高く長い鼻と大きな目を持ち、山伏の装束を身につけ、手には羽うちわ、足には高下駄、そして、空中を自在に飛ぶ姿でしょうか?

以前のコラムで面の不思議についてお話しました。その中でも、この天狗面の由来にかなり興味を惹かれた私です。

多くの説では、日本最古の仮面劇「伎楽(ぎがく)」(別名「呉歌舞(くれうたまい)」)で使われる面の中の、「冶道(じどう)」と「迦楼羅(かるら)」の2つの面が起源と言われています。

「伎楽」とは、6世紀から7世紀にかけて大陸からわが国にもたらされた仏教芸能で、太陽信仰の拝火教ゾロアスター教とも関係があるとされているものです。

「冶道」は、伎楽の先払いとして魔を払う役目で、読んで字のごとく道を治める役。「冶道」は鼻が長く高い仮面で、現代に言い換えれば、その鼻はファイバースコープのようなもので、目に見えない悪魔を誘い出す役目を持っていたと言えるでしょう。

「迦楼羅」は毒蛇を食べるという烏面の仮面。「迦楼羅」は仏教を守護する八部衆の一人で、元はヒンドゥー教の神の使い、ガルーダです。ガルーダとは太陽の一番近くを飛ぶ鳥、禿鷹のこと。鳥は忌まわしいものを空の彼方へ持ち去り、幸いを空から運んでくると思われ、中でもこのガルーダは人々に幸福の鳥と崇められたそうです。

「冶道」の鼻高面、「迦楼羅」の烏面の二つが、鼻高天狗と烏天狗に形象化されたと言われているそうです。天狗面になにかしら畏敬の念を抱くのは、こうした背景が自然に私たちに伝わってくるからかも知れませんね。

天狗のほかにも馴染みの深い「おかめ」は、狂言面の「乙(おと)」、「ひょっとこ」も同じく狂言面の「空吹(うそふき)」の流れを組むそうです。面の歴史や由来を調べていくと、かなり面白い世界が広がっていきます。

次は天狗信仰についてお話することにしますgood

  (面についての記述は、書籍「仮面 そのパワーとメッセージ」より引用)

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