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2008年5月

2008年5月30日 (金)

ハチドリのひとしずく…いま私にできること

小さな力が集まって、大きくなる…

そう言っても無理に決まっている、時間の無駄だよとかいう想いが頭をかすめるかも知れません。

でも、想い出して下さい、絵本の「スイミー」を。

あの小さなスイミーが沢山集まって大きな魚になって、一匹ではひとたまりもない宿敵から身を守るのです。あの力強い姿は何度見ても感激してしまいます。

このスイミーと同じように、勇気あるそしてけなげな小さな森の住人の、ある感動的な物語を耳にしました。それは「ハチドリのひとしずく」というお話。

これは、南米のアンデス地方ケチュア族に伝わる話を、明治学院大学国際学部教授で、環境=文化NGOナマケモノ倶楽部主宰の辻信一さんが訳した短い話です。今、この短い話に世代を超えた多くの人が感銘を受け、ジワジワと共感の輪が広がっているそうです。  

 Img305_3 「ハチドリのひとしずく」

 森が燃えていました

 森の生きものたちは
 われ先にと逃げていきました

 でもクリキンディという名の
 ハチドリだけは、いったりきたり

 くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは
 火の上に落として行きます

 動物たちがそれを見て
 「そんなことをしていつたい何になるんだ」
 といって笑います

 クリキンディは
 こう答えました

 「私は、私にできることをしているだけ」

        (監修 辻信一  光文社刊)

ほんのひとしずく…でもそのひとしずくが集まれば、アンデスの森の火を消せる時がくるかも知れないのです。

自分のできることは何か?を考えてください。ほんの小さなことでもいいのです。先ずは始めることです。そして、その歩みの先には必ず光が射してくることを信じてください。

あなたのひとしずく…それはほんの一歩から始まります。

2008年5月19日 (月)

山村再生への試み

これまでなにげなく暮らしていると見過ごしていたものが、少しアンテナを高くしてみただけで、沢山の情報に出会えます。

森の再生、山村の活性化に向けての活動が、実にいろいろな場所で行われていることを知ることになります。

先日参加した「市民協働たねからみのり」事業の募集も、すでに5回目を迎えているとのことでした。「一社一村しずおか運動」についてもしかりです。

おなじく新聞紙上で知った活動のひとつに「山村再生総合対策事業」があります。これは2008年度林野庁補助事業にもなっているようです。

山村の自然や伝統、文化を活かし山村再生を目指す活動で、山村に眠る資源の発掘と活用を積極的に進めています。また、現在「魅力ある山村づくりのプラン」も募集しているようです。

全国で行われている森林事業ビジネスの事例や、山村交流イベント情報や定住への誘い、山が元気になる「山村力(やまぢから)」事業の紹介等、私たちの活動に大いに参考になる情報が掲載されています。

Utugi 先ずは、小さな一歩を踏みだし、着実に大地を踏みしめて進んでいけば、自ずと視界が開けていき、大きな力として実を結んでいくと信じましょう。

私たちの山の資源を、私たちの手で発掘し、大いに活用していきましょう。そして元気な声が響き渡る、生き生きとした森に変えていきましょう。

2008年5月18日 (日)

企業との協働…「一社一村しずおか運動」

新聞の記事(5/18付朝日新聞紙上)で、静岡県が2年前に全国に先駆けてはじめたという「一社一村しずおか運動」について知りました。これは担い手不足や耕作放棄地に悩む農村と、社会貢献やビジネスの場を求める企業との「仲人」を県が務め、双方が連携して課題を解決しようというもの。

先日浜松市主催で行われた「市民協働たねからみのり」も同様のコンセプトの事業でしたが、残念ながら、提案の場に企業の参加はありませんでした。

この「一社一村しずおか運動」には、アンケートを実施した418社の、82社の企業が興味を抱き、双方の思惑が一致し県に認定された活動が8件だということでした。

活動には棚田の保全、大豆菜の花の栽培、茶園の管理などがあり、その中に私たちが行っている「間伐事業」もありました。

それが、磐田市敷地地区で行われているという間伐作業(名古屋・P社と地域との協働)です。

最近始められた活動の中には、地元の企業(株)E社による引佐町渋川地区の「里山保全活動」の報告が掲載されています。

この記事を読んで、市民、市民団体、企業、行政でタッグを組むことが、やはり理想的な形態なのかも知れないと感じました。

Haruno08057 私たちがいま守っていこうとする天竜の森への活動に、地元企業の参加を促すためにも、これまで以上に様々な活動を行っていくことなどによる啓蒙が必要になっていくのかも知れません。

いずれにしても、私たちの会のみならず、多方面でのこういった活動が活発になっていけば、山村の活性化や自然保護への大きな力への足がかりとして、大いに期待できることは間違いないでしょう。

2008年5月14日 (水)

縁側カフェ

昨日テレビで紹介されていた「縁側カフェ」。

このイベントについて書かれた日本農業新聞の記事はこちらです。

静岡の大川地区の大間集落での地域活性のためのイベントの紹介でした。

大間集落は8戸の家があるだけの言わば限界部落…そこでは過疎化と高齢化が進んでおり、地域活性と交流を図る目的で、農家の縁側を開放し、お茶カフェを開いたのだそうです。

それぞれの農家で自農園のお茶や野菜のお茶うけでもてなし、山の景色を眺めながら、話に興ずる様子が映し出されていました。

先日訪れた春野の山の中にも似たような部落が沢山ありました。そこでは同じく過疎化と高齢化が進み、自然の素晴らしさとはうらはらに悩みも大きいのを感じました。

山の暮らしは厳しいですが、そこには人間の暮らしの原点があります。故里に帰ったような安堵感が味わえます。

この大間地区のような、町に住む人々との交流の試みが、私たちの地域の山里でもなんらかの形で実現すればいいなとつくづく思いました。

2008年5月10日 (土)

山への想い…いろいろ

間伐現場体験の記事を見て、あるひとから私の元にメールmailが届きました。

この方は京都の丹波の山で生まれ育った方で、山を身近に感じながら、様々な想いをお持ちのようです。

山で育っていない私にはわからないことがいろいろあるようで、大変参考になりました。

ご紹介すると…(知って欲しいと書かれているので、ご紹介することにしました)

 ボランティアの大変さ、手付かずの国有林の悲哀も知っていますし。偉いと思いますよ。

 お写真のこの杉山は、少なくとも20年~25年は経ってると思います。(むしろ以上かも私は実際山へ行ってみると大体何年物かわかります)


 杉は10~15年から出荷できますから、早くにお金になりました。(過小の)
 普通は大人の胸ぐらいのところを測って『何石』『いくら』で出荷します。

 戦後お金に忙しい山持ちや行政で盛んに植えた関係で全国に杉の花粉の被害を増大させました。


 本来ゆとり有る山持ちは檜やケヤキを植えます。杉は床の間の銘木が主流で、後は姿を見て間引き間伐材や杭などに使った物です。

 何故最近の手入れではないかと言いますと、枝打ちが早くからされ、下草刈も毎年されているから『真直ぐに伸びています』これは植林した時から手入れしないと立ち伸びる姿にはなりません。途中から枝打ちしても節が大きくなります。

 山の木で、学資も結婚資金も、花嫁道具も揃えてもらった山の娘なので知って欲しいのです

Haruno080510 先日の間伐現場で、切り取られた後の木株をみました。

大体25年くらいの木だったようですが、年輪はしっかり年を重ねた歴史を見せてくれていました。しっかり生きてきた証の木株でした。

天竜の杉は素晴らしいです。なんとかこの木たちを、この山々を守って…育てていかねばなりませんね。

2008年5月 9日 (金)

春埜杉へのみちすじ

間伐現場から春埜山に足を伸ばしてみました。

「素晴らしい杉の木があるんだよ。」の地元の方の言葉に期待を膨らませながら、車を走らせると、のどかな山村風景が続きます。cloud

こんなところに、こんな村があったなんて…と驚きの連続でした。なにより景色が素晴らしい。Haruno08059_2 車を降りて歩いたらどんなに気持ちがいいでしょう。道筋には、シャガの群落があちこちにみられました。

谷底に向かって斜面に沢山の茶畑が続く一軒の素朴なたたずまいの民家を訪ねると、そこには笑顔いっぱいで迎えてくれた老夫婦。

たったふたりだけで有機茶栽培をしているとのことで、砂川(いさかわ)地区の暮らしぶりも気さくに話してくれました。秋には霧がかかり、それは素晴らしい景色が家から見られること、夕陽が落ちる様がそれは美しいことを目を輝かせて話してくれました。話の中では、学校も閉鎖され、公共交通機関もなく、若い人が山を下りていく現状、生活の大変さもうかがえ、こんな素晴らしい村の影の部分も垣間見え、複雑な気分にもさせられました。

昨年訪れた南信濃の下栗の里の風景を思わせるような村々、眼下に緑の山々がみられる素朴な里村を過ぎ、「新宮池」へ。諏訪湖の水が通じているというその池は静かで神秘的なたたずまいを見せてくれました。

その新宮池から少し車を走らせ、目的の春埜山(883m)へ。平日なのでほとんど人もいず、駐車場から山道を少し歩いて進むと、やっと「春埜杉」に対面sign01

Photo どういったらいいのでしょう。人知れず、山深い場所に堂々と立つ一本の杉の存在に、先ずは言葉を失ってしまいます。

存在を誇張せず、長い間春埜山で堂々と生きてきた木を目にすると、それこそ心が浄化されていくのを感じます。

昔は信仰心の厚い民衆が沢山お参りし、力を授けてくれたご神木だったのでしょう。そのご神木が何も言わず、静かに迎えてくれる様に感動します。

少し足を伸ばしたところに、桃源郷のような里があり、神秘的な池があり、荘厳な春埜杉があります。私たちの地域の誇れる財産ともいうべき森の風景だと感じました。

この風景にまだ出会っていない皆さんと、いつか一緒に歩いて訪ねたいと思います。foot

(春埜杉(はるのすぎ):樹高44m、目通り幹囲11.4m、推定樹齢1300年、所在地地名 浜松市天竜区春野町花島、静岡県指定天然記念物 1952年4月1日指定)

2008年5月 8日 (木)

間伐現場初体験!

Haruno08052_4  GWの終わった天竜・春野方面は7月上旬の暑さsunに見舞われました。

そんな…早い夏の姿を見せてくれた春野の間伐現場に5/7(水)取材に出かけてきました。

春野の森に足を踏み入れるのも、間伐の現場を目にするのも私にとっては初めての経験でした。

実際に作業に携わっている方の話全てが新鮮に耳に届き、山で働く方の想いが胸に強く響いてくるのを感じました。

山の素晴らしさを再認識するとともに、一方で山の抱える問題の大きさも感じることもできた気がします。

現場では、「列状伐採」と言う方法で既に伐採の済んだ箇所を確認。 Haruno080512_3

「列状伐採」とは木々の列を1列あるいは2列全てを伐採する方法。(木の上部を見上げると、そこにはぽっかりと空が縦に見えています)
植林の際に既に列で植えられているので、原則その「植栽列」に従って伐採作業を行うのだそうです。
その列は、当然ながら等高線を辿ることになるので、まっすぐではなく、曲線を描くものだということも今回初めて知りました。

Haruno08058_3 間伐の終わった森には、5月の柔らかな日差しと、爽やかな風が吹き渡り、気持ちよさそうに木々が立っていたのがとても印象的でした。

現場の方に伐採の作業手順についてお聞きしました。

伐採(現場の方からは「伐倒(ばっとう)」という言葉も耳にしました)の作業手順は、伐採する木をチェンソー で切り、ワイヤーで引き抜き、トラッククレーンのウインチで手前に引き出します。
次に、運び出した木をプロセッサで決められた長さにカットしていく「玉切」という作業を行います。

トラッククレーンの入らない、狭かったり、勾配のきつい箇所の作業は、ラジコンキャリーという重機を使用するそうで、次の機会にはこの作業の様子もみてみたいと興味を持ちました。
カットの長さは用途に応じて決められるそうですが、大体3.5m~4m。そしてカットされた木は、現状主にパレットや間柱として買い取られていくようです。
太さ8cmぐらいまで全て捨てられることなく有効利用しているとも聞きました。

天竜材は全国的にみても、素晴らしい木で、樹齢25年ぐらいでも建材として立派にその役目を果たすと言います。
こんな素晴らしい木の大半が、森の中に忘れ去られたままなのは非常に口惜しい現実です。

Haruno080514_2 今回の取材は、伐採の必要性と共に、天竜材の良さをもっともっと声高に伝えていかなければならないと、決意を新たにしてくれたいい機会でした。
そして、なにより、森の中にいるのはとっても心地よい…疲れた心がすっと浄化されていくようでした。
皆さんも機会があれば近くの森に出かけて、その素晴らしさを体験してみてはいかがですか?