フィトンチッドのシャワー
箱根は沢山の山々からなっていて、そこは様々な種類の樹や植物の宝庫です。暑い日差しを受けて歩いていても、木々を揺らす風は爽やかで、一瞬の涼も届けてくれます。
箱根には古い杉並木からなる旧街道が残っていて、そこを歩いてみましたら、観光客の歓声も届かない別世界に入り込んでいくようでした。
街道の杉の木は、見た目にはわからないのですが、昨今の自然破壊の例外に入ることなく、人為的なものか、生態系の変化からか、根が大分傷んでいるようです。
これ以上の痛みを防ぐための方法として、木の根元には紫陽花の木が植えられていました。心無い人が近づいて根をいためないためです。そのほか樹木医によって、様々な処方がなされたりと、自然を守る努力がなされているようです。
「フィトンチッド」という言葉をご存知ですか?これは簡単に言えば「森の香り」です。森や公園を歩くと、自然と癒されていくように感じるのはこの「フィトンチッド」のためです。森林浴さながらに、私も、箱根の杉並木を歩きながら、「フィトンチッド」のシャワーを浴びて、元気になって戻ってきました
この森林浴効果をもたらす森林の香りの正体が「フィトンチッド」です。森林の植物、主に樹木が自分で作りだして発散する揮発性物質で、その主な成分はテルペン類と呼ばれる有機化合物です。この揮散している状態のテルペン類を人間が浴びることを森林浴と言うわけです。
「フィトンチッド」は、単に「木の香り」というだけでなく、森林や木に隠された神秘的で不思議な力を私たちに与えてくれる気がします。それは『森林の精気』とも言えるでしょう。木同士のコミュニケーションのツールにもなっているなど、様々な意味合いや働きを持つこの素敵な「フィトンチッド」については、また次の機会にお話することにしましょう。









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